出演者対談♪
今回のコンサートに出演いただく雨林美由紀さん(フルート)と中野順哉さん(司会・脚本)
の対談を行いました。
H.A. 今回はフリ ードリヒ大王とバッハの対決がテーマになっています。雨林さんはフリードリヒ大王
の曲を聴かれたことはありますか
雨林 今回お仕事のお話をいただいて、初めてフルート協奏曲の第3番を聴いてみました。
出だしからすごくカッコいい曲だな、王様がこんな素晴らしい曲を作曲したんだと感心しました。
中野 フリードリヒは歴史上、専制啓蒙君主として知られた人で、当時のヨーロッパの最先端の思想を
国の政策に反映させようとしています。
同時に父王から引き継いだ強力な軍隊で、領土拡張戦争を起こしました。
あらゆる意味で近代ドイツの基礎を築いた王ですね。
雨林 その偉大な王とイチジクって何か関係があるのですか?
中野 彼はサンスーシ宮殿という新宮殿を作ったときに、前庭にイチジクとブドウ園を植えさせました。
イチジクは本来寒いドイツでは実らないものですが、わざわざ温室を作って栽培して今に至って
います。
雨林 私、イチジク大好きなんです。コンサート会場でイチジクケーキを販売されると聞いています。
買い物も楽しみにしてるんです(笑)
中野 バッハをよく演奏されると聞いていますが、昔からお好きだったんですか?
雨林 いいえ!学生時代は大の苦手で… バッハって聴いてても難しいでしょう(笑)
でも卒業を目前にして、フルートソナタBWV1030を演奏する機会があって、その時に初めて
音譜に隠されたバッハの思想や信仰の奥深さを学んだんです。
それ以来ですね、バッハを好きになったのは…。
中野 フリードリヒとバッハはポツダムの宮殿で一度出会っています。その出会いは、新時代の申し子
のフリードリヒと旧時代の代表バッハとの対決としてもとらえることができます。「音楽の捧げもの」
という名曲の誕生秘話をコンサートに盛り込んだ脚本にしたいと考えています。
雨林 私お芝居も大好きなんです。何か演じさせてください(笑)
中野 (爆笑)覚えておきます。